2022.11.17
全社横断でデザインを活用し、価値を生み出していく組織に
さまざまな業界においてデザイン組織を強化する企業などが増えている中で、当社でもデザインの力の可能性を広げ、クリエイティブ力を高めていく施策の一つとして、事業部横断のクリエイティブコンペを開催することとなりました。
第1回目は特別審査員に外部の方にもご協力いただき、社内人事制度のロゴ制作をテーマとして実施します。本施策の企画、運営を担当している人事部の片山とデザイナーの浅野に、企画の背景や想いをインタビューしました。
デザインの力を表現する場をつくり、デザインの力を実感してもらえる機会にしたい
―クリエイティブコンペはどのような思いで企画されたのでしょうか。
片山:「IS学び場」という、個人やグループ・事業部で積み重ねたナレッジを組織全体で共有する勉強会があるのですが、そこで少しずつ事業部や職種ごとに成功体験が増えてきています。その一方で、クリエイティブ領域は複数の事業部やサービスごとにデザイナーが内包されているため、デザイナー同士の横の繋がりや横軸でのナレッジ共有ができる機会が少ないと感じていました。
この課題をクリアにし、もっとデザインの力の可能性を広げ、デザインの力で会社の課題を解決していける風土にできたらいいなと思い、職種や事業部に関わらず事業部横断でクリエイティブ領域に取り組むことができる企画の一つとして考えました。
浅野:IT企業を中心にさまざまな業界においてデザイン組織を強化する企業が増え、その強みを発揮しているのを見ていて、日頃メディア事業でデザインに向き合っている私自身も、全社規模でデザイン組織を構築していく必要性があると考えていました。そのため、今回の企画を通してデザイナーの横の繋がり、ナレッジの強化、デザインの強みを発揮し、価値を高める第一歩になったらいいなと考えています。
―クリエイティブコンペで一番実現したいことは何でしょう?
片山:クリエイティブコンペを一つのきっかけとして、事業部での役割の領域を超えて、全社横断でデザインの力を発揮していく場を増やしてほしいなと感じています。これを機にデザイナーに限らず、全社員が組織づくりや企業文化を創っていく風土にしたいです。
浅野:広告やメディアなど様々なサービスがあり、事業部ごとに業務をしているため、デザイナー間でもどのようなものを作っていて、どのような個性があるのかお互いに知らないことも多いです。
まず今回の企画では、実際に創る過程や創ったものを通して、個々人のデザインの強みや個性を知ってもらう機会になればいいなと思っています。
―コンペの内容について教えてください。
片山:社内公募制度「ジョブチャレ」のロゴを制作していただきます。デザイナー職だけでなく、独学で勉強している人、デザイン関連の副業をしている人、デザイナー職ではないが業務で経験をしている人など、職種に限らず誰でも参加できるようにしました。
ロゴを制作するにあたって、イメージを的確に表現できるように、まず参加者には制度がうまれた背景や人事の想い、実現したいことなどをしっかりヒアリングするところから携わってもらいます。
クリエイティブコンペの一番のポイントは、特別審査員としてデザイン組織を立ち上げ指揮している外部の方にも協力してもらい、フォローアップとして勉強会と交流会を実施することです。
普段、なかなか自分の作ったものを見てもらい、外部の実績のある方に直接アドバイスをもらえる機会はないと思うので、参加者にとって新しい気づきを得ることのできる意義のあるものになったらいいなと思っています。
仕事の領域を超えて、主体的にアイデアが増える文化に
―今回、社内制度のロゴをお題に決めた理由は何ですか?
片山:サービスロゴとなるとより難易度が上がってきますが、社内の人事制度のロゴであれば、比較的挑戦へのハードルを下げて着手しやすいこと、また作ってもらったものが、その後も継続的に社員の目に触れる機会が多いので、社内認知や親しみにも繋がると考えました。
社内認知を高めていくことで、全社的にも自分の仕事の領域を超えて気づきや提案が増える文化になったらいいなという思いがあります。
浅野:社内制度なので提案できる領域が広いというのはあると思います。コンペという形式ですが、「こういうのあったらいいよね」っていうアイデアや提案がインハウスのデザイナーとして表現してもらえると素敵だなと思います。
―どのようなことを一番意識して、企画を考えたのでしょうか。
片山:単純にロゴ制作をしてもらうだけではなく、特別審査員に最前線で活躍されている外部の方に協力いただくことで、新しい思考や視点などを学べること、横の繋がりを強めることにフォーカスしました。
―実際にデザイナーからはどのような反応がありましたか。
片山:「他事業部のデザイナーの制作物に対するプレゼンを聞く機会が今までなかったので、どういうプレゼンをするのか気になる、面白そう!」や「外部の方に作ったものを評価やアドバイスをいただける機会がないので、いい経験になりそう」など、楽しみにしてくれている方も多く、デザイナー以外の社員からの応募もありました。実際には、初めてのこの取組みに不安を感じている参加者の方もいると思います。デザインへのこだわり、愛情があるからこそ、限られた時間でデザインと向き合うこういった場に不安を抱いているのも想像できます。その辺は今後回を重ねていくごとに払拭させていきたいですね。
個々の強みを発揮し、共創していくことでデザイン力を高めていく
―今後、クリエイティブに特化した施策で考えていること、目指していることはありますか?
片山:「デザインの力で会社の課題を解決する」をスローガンとして掲げ、今後もクリエイティブ力を高めていく企画を考えています。内容はまだ企画フェーズのためお伝えできませんが、チームで共創するコンテンツなど継続的に実施していきたいです。
浅野:第一回目はコンペですが、コンペを続けることがゴールではないです。
「デザインの力で会社の課題を解決する」というミッションはインハウスデザイナーとして、とても意義を感じるところだと思いますし、その意義に対峙する中でデザイナー同士の横の繋がりを強くして、皆で考え、皆で創る楽しさを体験する場にできたらいいなと思います。
最終的には、デザイナーだけでなく、それ以外の職種の社員も含めて一緒に共創することによって、新しい価値を生み出していける組織カルチャーを目指したいです。