2023.02.13
事業部横断のクリエイティブイベントを開催!クリエイティブ力を高め成長していける環境を目指して
当社はデザインの可能性を広げ、クリエイティブ力を高めていく施策の一つとして、事業部横断でデザイナーが集まるクリエイティブイベントを開催しました。「デザインの力で会社の課題を解決する」をスローガンとして掲げ、企画を通してデザイナーの横のつながり、ナレッジの強化、デザインの強みを発揮し、価値を高める機会を創りたいという想いから実現されました。
URL:https://www.interspace.ne.jp/blog/2801.html
第1回目の今回は、社内公募制度「ISジョブチャレ」のロゴコンペ。特別審査員にデザイン組織の立ち上げにも携わり最前線で活躍されている株式会社ユーザベース 執行役員SaaS事業CDO(Chief Design Officer)の平野 友規氏をお迎えし、デザイナーのみならず事業部横断で11名の社員がクリエイティブ制作に取り組み、発表会にてプレゼンを行いました。
今回の発表会では個々が持つデザインの強みや個性を知る機会となり、横のつながりの大切さやデザインの力を実感するきっかけとして大変有意義な会となりましたので、その様子をご紹介します。
まず、当社代表の河端の挨拶からはじまり、プレゼンがスタート。
参加した11名の社員は事前に「ISジョブチャレ」の制度がうまれた背景や人事の想い、実現したいことなどをヒアリングしたうえで、限られた期間でロゴを制作し、そこに込めた想いをプレゼンしました。
デザイナーとして参加する者もいれば、非デザイナーで希望して参加した者もいます。今回は自由度を持たせた制作レギュレーションにしたこともあり、個性と魅力に溢れるプレゼンでした。
11名の作品は表現の仕方、造形までの落とし込みなど人それぞれ。シンボルマークを作りこんで表現する方、シンボルマークなしで文字だけで表現する方、宝石の輝きをロゴのモチーフとして表現する方、隠れたメッセージをさりげなく繊細に表現している方など、ひとりひとりの個性が光る素敵なデザインばかりでした。実際に11名のプレゼン資料を公開すると他のメンバーからも「コンセプトの提示の仕方や活用イメージのまとめ方など参考になった」など、盛り上がりを見せていました。
プレゼン終了後、審査を経て平野氏と当社デザイナー浅野より結果発表を行い、参加者ひとりひとりに対して評価ポイントやアドバイスをいただきました。外部の方に評価やアドバイスを直接いただける機会や事業部を超えて他のデザイナーのプレゼンを聞く機会は中々無いので、新しい視点や発想を得られることができた社員も多かったようです。
▼社内の審査員として参加をした浅野からのコメント
ロゴデザインの評価をする、というのは初めてのことだったので、とても緊張しましたし、皆さんの作品の優越を決める、ということの責任の重大さを感じながら当日入りました。
できる限り元々持っている認識を排除して、作品を判断するよう心がけました。その一つとして、事前に審査をする指標を設けそれに点数付けをするという審査形式をとりました。
結果的に、点数付けは複数の軸での評価や相対的な差など、俯瞰して判断することができ、フィードバックをする際にも整理しやすいものとなりました。
作品はそれぞれ意図を感じる素晴らしいものばかりでしたが、最終的に依頼者の課題、ニーズをどれだけ汲み取れているか、それを表現できているかが選定の大きな決め手でした。
最優秀賞は、メディア&ソリューション事業部 クリエイティブグループの森田。普段はクリエイティブグループで掲げる『デザインでサービス課題を解決する』というミッションのもと、運営するメディアにおけるブランド構築からUI設計やコーディング、UX視点でのアンケート設計やインタビュー調査、チームに向けたファシリテーションなど幅広い領域で活躍しています。
評価ポイント
・課題の理解から構造化表現
・造形の美しさ、ユニークさ
・様々なツールでの展開しやすさ、機能性
・インタースペースロゴとのつながりやストーリー性
・課題に沿った様々な展開案の提案
など、細部までこだわり完成度が高い作品でした。対象ユーザーの洗い出し、課題の整理、コミュニケーション設計、デザインコンセプトからロゴデザインの落とし込み、社内でのロゴの活用イメージまで一貫性を持った素晴らしいデザインでした。
審査発表後は、平野氏と当社デザイナーの浅野によるトークセッションを行いました。
「インハウスデザイナーと個人事業主の違い」、「デザイナーのつながりと成長」「デザイナーのプレゼンス向上」、「ボトムアップでのカルチャーづくり」など、さまざまなテーマで実体験をもとにお話いただき、横のつながりの大切さや今後どのようにアクションを起こしたらいいか、キャリアの築き方など新しい思考や視点を学べる興味深いセッションとなりました。
最後に、会の締めくくりとして懇親会を行い交流をはかりました。
この交流会では、参加しての感想や勉強会で聞いたり伝えきれなかったことなど、ざっくばらんに平野氏にもお話いただきました。
学びの場と交流の場をセットにしたことで、より深い気づきや親睦を生む機会になっていました。
最優秀賞インタビュー
―おめでとうございます!制作にあたって難しかった点はありますか。またどのように工夫したのでしょう。
今回のクリエィティブイベントのお題は“ジョブチャレのロゴを作る”で、背景には、“ジョブチャレの活性化”という課題がありました。
初見では、“ジョブチャレのロゴを作る”と“課題の解決”の間に一貫したストーリーを見い出せずに困惑したことを覚えています。
ただ、「誰に」「何が」「どんなカタチで」伝われば、課題が解決できるのかという風に切り替えて考え始めたら、自分なりのストーリーが見え、ロゴを作る意義も見出せたように思います。
制度自体について知らないことも多かったため、ヒアリングや制度とのタッチポイントの整理、これまでの部門別の募集数のリスト化などをして、制度を知る事を大事に考えていきました。
デザインコンセプトからロゴデザインの落とし込みについても、一貫性がぶれないようチェックしつつ設計していきました。
―最後のプレゼンで緊張したのではないでしょうか。プレゼンのためにどのような準備をしましたか。
私は、元々数人でも人前で話をする事が苦手で、頭の中にある言葉と、口から出る言葉が紐づかないタイプでもあります。
でも、せっかく作った提案資料が伝わらないのも悲しいので、事前に家でプレゼンの練習を試みました。
声の出し方やスピード、間の取り方等、どこが直れば伝わるのかなど色々工夫してみました。
発表する空間や人数を事前に想定できれば、必要な声量がわかって自然に話せたり、短く言い切るとわかりやすい事、手をコネコネしながら話すと言葉が出やすい事に気づきました。
業務でファシリテーションする事もありますが、伝わる話し方は出来ていないという自覚があったため、今回はいいトレーニングになったのではと思います。
―今回のクリエイティブイベントでの学びや気づきはありましたか。
当初、ロゴにどのくらいの精度を求められているのか、業務の合間でどのくらいの工数がかけられるかという点で悩みました。途中、マネージャーの浅野さんと話をするうちに、「デザインのプロセスを知らない人も多いから、そういった人たちにとって知るきっかけになるのでは?」というお話をいただき、可能な限り丁寧に取り組ませて頂くことにしました。
開催後は、イベントの事を知っている人が意外といて、提案資料まで見て声をかけてくれるエンジニアやディレクターがいた事に驚きましたが、うれしかったです。ユーザベースCDOの平野さんが講師として来てくださいましたが、「社内にデザインの価値を理解してもらうため、数年間さまざまなことに地道に取り組んだ」というお話をされていて、とても勉強になりました。
このお話を聞いて、デザイナーという職業やデザインの価値を、我々デザイナー自身が意識的に広めていくことで、デザイナーがもっと活躍し、働きやすい環境を整えていけるのだろうなという気づきを得ることができました。
普段の業務とは違うクリエイティブなアウトプットをする機会を通して、事業部を超えたデザイナー同士の横のつながりの大切さ、デザインの重要性を実感することができました。今後もデザイナーや組織がクリエイティブ力を高め成長していける環境を目指しクリエイティブイベントを実施していきます。