Home ブログ INTERVIEW 「私だけじゃなかった」——ママスタ漫画が届ける共感と気づき

「私だけじゃなかった」——ママスタ漫画が届ける共感と気づき

子育ては楽しいことばかりではなく、ときに孤独や不安を感じることも。そんなママたちのリアルを描いた「ママスタ漫画」は、読者の心に寄り添い、共感の輪を広げています。なぜママスタ漫画が多くのママたちに支持されているのか? ママスタセレクト編集長の青柳に、制作の裏側や読者の声がどのように届き、どのような漫画が生まれていくのか、そして今後の展望について聞きました。

 

社外ブログサムネイル_2_03 1 2

 

ママスタセレクト編集長
青柳 美帆子

 

リアルな共感が人気の理由 

―「ママスタセレクト」の漫画コンテンツは、多くのママたちから支持されていますね。その人気の理由は何だと考えていますか?

やはり、「読者の皆さんのリアルな共感」が大きな要因だと思います。

ママスタの漫画は、ママスタコミュニティに寄せられたお悩みや相談を原案にしています。そのため、子育て中のママたちが抱える悩みや葛藤、喜びや感動といったリアルな感情が丁寧に描かれています。読者が「これ、私にもあるある!」と自分自身と重ね合わせやすく、強く共感できる点が人気の理由だと考えています。

また、ママスタ編集部のメンバー自身の子育て経験や、読者からヒアリングしたエピソードも漫画化されることで、よりリアルで多様な視点が取り入れられ、共感を呼んでいます。

 

―ママスタの漫画コンテンツは、どのような読者層に支持されているのでしょうか? 

漫画コンテンツの読者層に特別な傾向はなく、ママスタセレクトの読者層とほぼ一致しています。約98%が女性で、特に30代のママが中心です。小学生の子どもを持つママが多く、専業主婦、パート、正社員の割合はほぼ均等です。1人または2人の子どもを持つ家庭が多いという特徴もあります。また、近年の社会変化に伴い、専業主婦の割合が減少し、働くママが増えている傾向も見られます。

 

すき間時間に読める手軽さが魅力

―漫画ならではの強みはなんでしょうか?

子育て中のママたちは日々忙しく、まとまった時間を確保するのが難しいため、すき間時間に手軽に楽しめる漫画という形式が支持されているのだと思います。また、文字だけでなく、視覚的な表現によってストーリーが伝わりやすく、自分の経験と重ね合わせやすい点も漫画ならではの強みです。

 

―「共感」を生み出すために、特に意識していることはありますか? 

実際にママたちが抱える悩みや相談をもとにテーマを厳選し、何よりも「ママのリアル」を大切にしています。

たとえすべての人にとって共感できないテーマや結末であっても、漫画を通じて「こういう時はこう考えればいいのか」「こんな見方もあるんだ」といった気づきを得られるような、ちょっとした「お土産」として持ち帰ってもらえたら、という思いで制作しています。

 

正解は一つじゃない、多様な視点から共感を深める

 ―子育ては十人十色で、一つの作品で多くの読者に共感してもらうのは難しいことだと思いますが、どのような工夫をしていますか?

さまざまな子育てエピソードを通じて、読者一人ひとりの「あるある!」に寄り添うことを大切にしています。子育てに正解はなく、だからこそ多様な視点から喜びや悩み、時には「こんなこと、ありえない!」という驚きのエピソードまで幅広く描くことで、「私だけじゃない」と思える瞬間を届けたいと思っています。

「これ、本当にあった話なの?」と編集部が驚くような出来事でも、読者から「うちと同じでした」という感想が来ることはママスタセレクトの「あるある」なんです。ママが悩んで孤独にならないように、少数派に思えるような体験談についても制作しています。そうしたリアルなエピソードがあるからこそ、読者が安心感や連帯感を持てるのかもしれません。 

また、共感を呼ぶテーマは、社会の変化を反映しながら進化していく傾向があります。時代の変化に伴い、ママたちの悩みも新しく生まれ続けるため、それに寄り添う形で漫画のテーマも変化しています。

 

義理の家族関係、お金の問題…共感を呼ぶテーマ

―特に、共感を呼びやすいテーマには、どのような傾向がありますか?

ママスタコミュニティに寄せられるお悩みを見ていると、義理の実家や親族関係に関するものが多いです。同居による価値観の違いや介護問題、未婚の兄弟の将来への不安など、さまざまな悩みがあるようです。

 

―読者間で特に議論が白熱したテーマはありますか?

お金に関する問題は常に大きな反響があります。奨学金、遺産、生前贈与、兄弟間の金銭格差といったデリケートな問題から、ママ友とのランチ代や割り勘のトラブルなど、日常的な話題まで、幅広いテーマで共感が集まっています。

また、特に反響を呼んだ作品として「妻の飯がマズくて離婚したい」があります。この漫画は、どんな夫婦の間にも起こりうる「食」への価値観の違いをテーマにし、単なる食事の好みの問題ではなく、夫婦の在り方について問いかける内容としてSNSでも大きな反響を呼び、書籍化もされました。

 

「ママスタ」の漫画は、読者コメント欄も活発ですね。

2024年12月に追加されたコメント機能によって、読者同士の意見交換がますます活発になっています。特に、「私の家庭も同じでした」「この話を読んで励まされました」といった共感の声が多く寄せられ、読者同士がつながる場にもなっています。編集部にとっても、リアルな反応を知ることで今後の作品作りに活かせるのはありがたく思っています。1日2,000~3,000件ものコメントが寄せられることもあり、貴重なコミュニケーションの場となっています。

また、読者は他の人の考えや解釈にも興味を持ち、コメント欄を通じて新たな視点に触れることで、作品の理解を深めています。「自分と同じ考えの人がいる!」と共感したり、「そんな見方もあるのか」と新たな発見をしたりするのも、コメント欄の醍醐味の一つです。

 

―これからの「ママ向けコンテンツ」はどのように進化していくと考えていますか?

動画需要が高まる中で、ママスタではYouTubeチャンネルを開設し、漫画動画の制作にも力を入れています。チャンネル登録者数は1万人を突破し、着実に成長しています。

 

https://www.youtube.com/channel/UC5SRavA-Qwk3zHEyabudNhA

☝ぜひ、チャンネル登録とコメントをよろしくお願いします!

 

今後は、各プラットフォームに最適化されたコンテンツ作りが重要になると考えています。さまざまなプラットフォームには多様なママたちがいるため、それぞれのプラットフォームにおいて、どのようにアプローチすればユーザーの感情に響くのかを見極めることが、ますます重要になってくると感じています。 

ママスタ漫画においても、これまで家族向けの漫画コンテンツに触れる機会がなかった方々にもリーチできていると実感しており、その方々が自身の気持ちを表現したり、共感していただいたりする場面を見ると、本当にやっていて良かったなと感じています。

 

 

―最後にママスタの今後の展望について聞かせてください。新しい取り組みや挑戦したいことはありますか? 

最近では、YouTubeショートやTikTokなどの短尺動画が流行しており、インターネット全体が短いコンテンツへとシフトしています。ママスタセレクトでは、読者に「どのようなコンテンツが響くのか」「どのような見せ方が楽しんでもらえるのか」を常に模索し、忙しい日常の中でも手軽に楽しんでいただけるようなショート漫画の制作のチャレンジも始めました。

また、動画コンテンツについても引き続き挑戦していきたいです。ママたちが日常の中で自然にママスタのコンテンツと出会ってもらえるように、読者との接点を増やし、つながりをさらに深めていきたいと考えています。

インタースペースでは一緒に働く仲間を募集しています!

トップに戻る
当社のウェブサイトは、サイトの利便性の向上を目的にクッキーを使用しています。サイトを閲覧いただく際には、クッキーの使用に同意いただく必要があります。
クッキーポリシーの詳細は、こちらをご覧ください。