「かぼちゃ」は英語で「squash」？「pumpkin（パンプキン）」との違いも解説

Shiho 都内外資系勤務 / ライター

10歳の時に通い始めた英会話教室の影響で英語に興味を持ち、以来20年以上にわたりずっと英語の勉強を続けている。

高校生の時に英語スピーチコンテストで優勝経験あり。語学の有名な某四年制大学の外国語学部英語学科を卒業。留学経験はないながらも、TOEIC L&Rテストでは独学で925点を取得。現在は都内外資系企業にて、日々英語を使いながら仕事をしている。

また、会社員の傍らWebライターとして、英語学習コンテンツの制作にも携わっている。

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一部の地域では「唐茄子（とうなす）」「南京（なんきん）」とも呼ばれ、全国で食べられている野菜の1つ「かぼちゃ」。
この「かぼちゃ」は英語では何と呼ぶのでしょうか？

今回の記事では、「かぼちゃ」を表す英語表現とその呼び分け方を解説します。

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英語で「かぼちゃ」は何と呼ぶ？

英語で「かぼちゃ」を何と呼ぶかと聞かれたら、日本人のほとんどは「パンプキン」というカタカナ語を思い浮かべるかもしれません。
確かに、英語で「パンプキン」と呼ばれるかぼちゃもあります。

しかし、実は英語で「かぼちゃ」と言う時には、その種類と皮の色によって呼び分けるのが一般的なのです。
それでは、「かぼちゃ」を指す2つの英単語の使い分けを見ていきましょう。

緑色の食用かぼちゃは「squash」

日本国内で広まっていて一般的に食用にされている「かぼちゃ」は、皮が緑色をしている「西洋かぼちゃ」です。
「坊ちゃんかぼちゃ」「黒皮栗かぼちゃ」「ロロンかぼちゃ」などの品種が含まれます。

この緑色のかぼちゃは、英語で「squash」と呼びます。
主にアメリカ英語で用いられる単語で、複数形は「squashes」です。
「squash」の発音記号は「skwάʃ（米国英語）、skwˈɔʃ（英国英語）」で、カタカナ表記をしてみると「スクウォシュ、スクワシュ、スクウォシュ」に近くなります。

「西洋かぼちゃ」は、アメリカ英語で「winter squash（冬かぼちゃ）」と呼ばれることもあります。
実が熟したあとに収穫するので、皮は厚くて硬く果肉は甘いのが特徴です。

例文：The skin of the squashes is thick, hard, and green in color.
意味：西洋かぼちゃの皮は厚くて硬く、緑色をしています。

例文：The squash’s flesh is sweet because it is harvested after it has ripened.
意味：実が熟したあとに収穫するので、西洋かぼちゃの果肉は甘いです。

例文：In the winter, we have squash stew on our dining table almost every day.
意味：冬になると、わたしの家の食卓には毎日のようにかぼちゃのシチューが出されます。

名詞「squash」には、他にもいくつか意味があるので文脈で見分けましょう。
例えば、「押しつぶすこと、ぺちゃんこになったもの、スポーツのスカッシュ、飲み物のスカッシュ（イギリス英語）」などです。

ハロウィンで使うかぼちゃは「pumpkin」

では、カタカナ語にもなっている「pumpkin（パンプキン）」は、どんなかぼちゃを指すのでしょうか？

かぼちゃには、「西洋かぼちゃ」以外にもいくつか種類があります。
「pumpkin」は「ペポかぼちゃ」という種類の中の一種で、皮がオレンジ色をしたサイズの大きなかぼちゃのみを指す単語です。

オーストラリアやニュージーランドでは、緑色の「西洋かぼちゃ」も「pumpkin」と呼ぶので注意しましょう。

この「ペポかぼちゃ」という品種は、「summer squash（夏カボチャ）」と呼ばれることもあります。
実が熟す前に収穫するので、「西洋かぼちゃ」と比べ皮が薄く、淡白でシャキシャキした食感が特徴です。

「pumpkin」の発音記号は「pˈʌm(p)kɪn（米国英語）、pˈʌŋkɪn（英国英語）」で、カタカナ表記にしてみると「パムプキン」に近いです。
複数形は「pumpkins」と変化します。

例文：In Japan, dishes made with orange-skinned pumpkin are not common.
意味：オレンジ色の皮をしたかぼちゃの料理は、日本では見かけません。

例文：As the Halloween season approaches, orange-skinned pumpkins become available.
意味：ハロウィンの時期が近づくと、皮がオレンジ色のかぼちゃが出回ります。

例文：Pepo pumpkins have thin skin and a light flavor because they are harvested before ripened.
意味：実が熟す前に収穫するので、ペポかぼちゃの皮は薄く、味は淡白です。

「pumpkin」は、ハロウィンの時期に飾るランタンを作る時に使われるかぼちゃとしても有名です。
果肉の部分を取り出し目や鼻の位置を三角形にくりぬいて作るもので、「jack‐o’‐lantern（ジャック・オー・ランタン）」と呼ばれています。

例文：On Halloween, I make lanterns out of pumpkins with my friends.
意味：ハロウィンには、友達と一緒にかぼちゃでランタンを作ります。

例文：Halloween lanterns made from pumpkins are called “jack-o’-lanterns”.
意味：かぼちゃで作るハロウィンのランタンは、「ジャック・オー・ランタン」と呼ばれます。

名詞「pumpkin」には、他にもいくつか意味があります。
例えば「橙色、オレンジ色、いとしい人への呼びかけ（アメリカ英語）」などです。
また複数形の「pumpkins」は、「大物、堂々たる人物」という意味のスラングとしても使われます。

日本かぼちゃは「Japanese squash」

かぼちゃにはもう1つ種類があり、「日本かぼちゃ」と呼ばれています。
「西洋かぼちゃ」と似た緑色をしていますが、「西洋かぼちゃ」に比べ皮がデコボコしていて、甘さは控えめな点が特徴です。
現在では高級食材の1つになっていて、主に料亭などで使われています。

この「日本かぼちゃ」は、英語では「Japanese squash」「kabocha squash」などと呼ばれます。

例文：There are three types of squashs, one of which is the Japanese squash.
意味：かぼちゃには種類が3つあり、その1つは「日本かぼちゃ」です。

例文：The kabocha squash has a green skin like the winter squash.
意味：日本かぼちゃは、西洋かぼちゃのように緑色の皮をしています。

例文：Japanese squash is considered a luxury food, so it is not often available in supermarkets.
意味：日本かぼちゃは高級食材なので、スーパーなどではめったに買えません。

まとめ

この記事では、日本全国で流通している緑色の「西洋かぼちゃ」をはじめ、3種類の「かぼちゃ」を表す英語表現を解説しました。
一部の国を除き英語圏ではかぼちゃを皮の色や収穫の時期などによって呼び分けるので、混同しないようにしっかり覚えておきましょう。